2013年8月2日金曜日

ロブスターは殻こそおいしい 濃厚クリーミーな 「ビスク」

コリアタウンのスーパーマーケットに行くたびに、買おうかどうか迷い、そして「また今度でいいか」と購入を見送り続けてきた「活ロブスター」。今日はついに、そのロブスターを買い、家で調理して食べることにしました。

張り切ってコリアタウンに向かい、スーパーの魚介類コーナーに行くも、水槽にロブスターの姿は見当たらず。お店のお兄さんに聞いてみると、水槽の奥にかろうじて1匹残っていたので迷わず購入しました。

家に帰り、まだ生きているロブスターに感謝の言葉をかけた後、お鍋で丸ごと15分弱ほど茹でて、ガーリックバターやポン酢をつけておいしくいただきました。

1パウンド 9.99ドル  このロブスターは13ドル弱でした。

ずいぶんとさらっとロブスターの感想を書きました。というのも、今回のブログの主役は、ロブスターの「身」ではなく、食べ終わった後の「殻」だからです。インターネットでロブスターの茹で方などを調べていると、ロブスターはほとんど捨てるところが無く、食べ終わった後の「殻」でおいしい「ビスク」が作れる、といろんなサイトに書いていました。スープ好きのわたしは、身と同じくらい、もしくはそれ以上に、このビスクに惹かれてしまいました。

記憶のある範囲でわたしが食べたことのあるビスクは、ポッカの商品「じっくりことこと煮込んだスープ 海老のビスク」。 なんとなく、エビが入ったクリームスープというイメージだったのですが、正確には、エビやカニなどの甲殻類を煮詰め、裏ごしして作った濃厚なスープのことで、フランス料理の一つだそうです。また、今まで、オマールエビとロブスターは別物だと思っていたのですが、どうやら二つはいっしょのもので、オマールはフランス、ロブスターはアメリカの呼び方のようです。

これはまだ身を食べる前です。「どうせなら、殻までおいしく食べてね」と聞こえた・・・わけではありませんが。

というわけで、身を食べ終わるや否や、こちらの方のブログを参考にさっそくビスクつくりに取りかかりました。(材料や分量、工程は、ブログのレシピと違うところもあります。) ちなみにこちらのブログ、読むだけでもとっても楽しく、ビスクにかける熱意が伝わってきます。

①お鍋にバター(大1)を熱し、ロブスターの殻(1匹分)を炒めます。大きな塊は事前にキッチンばさみなどで切っておきます。
②荒く切ったセロリ(1本)、ニンジン(小2分の1)、玉ねぎ(中2分の1)、ワイン(大1)を加えてさらに炒めます。
③ひたひたになるくらいの水を加え、少し隙間をあけて蓋をして、水分が半分くらいになるまで煮詰めます。時々、下からかき混ぜて、殻がスープに浸るようにします。
④ざるなどで、スープをこします。

殻と野菜を煮詰めます。いい香りが部屋中に漂います。

煮詰めたスープをこします。殻や野菜からできるだけたくさんのエキスが出るように頑張りどころでした。

①や④の工程の際に、殻などを砕いたり押したりして、できるだけロブスターのおいしいエキスがスープに溶け込むようにしたほうがいいそうです。我が家では、夫と一緒に、殻の隙間に残った身(ほとんどありませんでしたが)や野菜をつまようじでかきだす、というなんとも地道な作業を行いました。おいしいスープのためなら手間も惜しみません!

ロブスターの殻から取ったスープ。殻と野菜だけでこんなにきれいな色に。香りもとってもいいです。

このロブスタースープに、濃厚さととろみをつけるためのホワイトソースを作ります。ホワイトソースは少量だけ作るのも手間だったので、いつもわたしが作っている分量で作り、後で必要な分だけ使いました。さらっとしたスープがお好みの場合は、ロブスタースープに牛乳や生クリームを混ぜて温めるだけでも十分おいしいんじゃないかなと思います。

①お鍋にバター(大3)をとかし、小麦粉(大3)を加えて弱火で焦がさないように炒めます。
②レンジで温めた牛乳(350cc)を少しずつ加え、ダマにならないように泡だて器や木べらなどでかき混ぜて、なめらかなソースに仕上げます。
※普段はさらに、コンソメの素・塩・胡椒を入れていますが、今回はロブスタースープと合わせた後に味をつけました。

ロブスタースープをホワイトソースに混ぜます。ロブスタースープは300cc弱くらい、ホワイトソースはお玉1杯分を使いました。(残ったソースは冷凍して、チャウダーやパスタソースなどに使います。)最後に塩・こしょうで味を調えて完成です。ちなみにわたしは、塩を一つまみだけ加えました。

ホワイトソースにロブスタースープを混ぜます。
ロブスターのおいしさが溶け込んだ「ビスク」がついに完成!

正直、おいしいだろうとは思っていましたが・・・本当においしかったです!塩をほんの少しいれただけなのに、ロブスターの旨みや甘みが強く、とっても深い味のするスープでした。いい食材に少し手間をかければこんなにおいしいものが作れるんだなあ、とちょっと感動です。参考にさせていただいたブロガーさんを始め、いろんな方が、「ロブスターの殻は絶対に捨てないで!!」と熱く語っていたのも納得。わたしも僭越ながら、今回のビスクつくりをきっかけにその仲間入りをさせてもらいたいと思います。
 

実は、ロブスターの派生料理はこれだけではなく、茹でたロブスターをお皿の上でさばいているときにたまった汁と、残ったガーリックバターを使って、ペペロンチーノ風パスタを作りました。ロブスターの茹で汁はパスタを茹でるのに使用し、無駄なくロブスターを楽しむことができました!

茹で汁、身から出た汁を活用したペペロンチーノ風パスタ。こちらもおいしくいただきました。


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4 件のコメント:

  1. これは凄いですね。この手間と時間をかけて作られたパスタとビスク。どんなワインとマリアージュするんだろう・・・。

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  2. 中身も外身(?)も、ロブスターのように味わいのある人間になりたいですね。マリアージュ的な、フロマージュ的なワイン、今度教えてください。

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  3. レシピのご紹介&リンクをありがとうございます。
    おいしくできたようで何よりです~。

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  4. ゆうさん

    はじめまして。まさかわたしのブログに訪問していただき、コメントいただけるなんて思ってもいませんでした。とてもうれしいです。 

    おいしくて丁寧なレシピを共有していただきありがとうございます。おかげでおいしいビスクを楽しむことができました。これからもゆうさんのブログを参考にさせていただきながら、アメリカでのおいしい生活を紹介していきたいと思っています。ゆうさんのブログもとても楽しみにしています!


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